ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
そして、瞬く間にコンペティションの当日となる。ドキドキしながら、肉まんを保温器ごと会場へ持って行った。

大広間に長方形のテーブルが置かれ、その奥に料理人が待機している。
 
参加者は二十名ほど。皆、自慢の軽食を持ってきているようだ。

肉まん専用の保温器は、ここ数日で進化を遂げていた。ガラスケースは曇らないように小さな煙突がつき、もくもく湯気を立ち上らせながら内部の熱を逃がしている。他の参加者はただ料理を並べているだけなのに、私達だけ異様な空気を放っていた。

「アステリア、見よ。皆、私が作成した“肉まん”専用保温器に、驚いているぞ」

「いや、保温器というより、公の場に顔を出したイクシオン殿下に対してびっくりしているのでは?」

少数ではあるものの、イクシオン殿下が抱いているリュカオンを見て、「なんで犬をコンペティションに連れ込んでいるんだ?」という疑問の視線を投げかけている人もいる。
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