ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「幼い子どもへ聞かせる物語というのは、かならず教訓が書かれている。この話は、善良な男が老人になるだけで、教訓も何もないのでは?」

「ちょっと待って。何か、何かあったはずだから」

今一度、浦島太郎という物語を思い出してみる。たしか、浦島太郎は乙姫から「この箱は決して開けてはなりません」という忠告を受け、受け取ったはずだ。それなのに、約束を破って、浦島太郎は玉手箱を開けてしまったのだ。

「その、だから……約束を破ったら大変なことになるのよ、というのが、浦島太郎という物語の教訓だと思う」

「納得いかんな」

「確かに、深く考えたら、救われない終わり方よね」

浦島太郎について、今までそんなに深く考えていなかった。

『まだ、“モモタロウ”のほうが、わかりやすいのではないか?』

「たろうシリーズが、いくつかあるのか?」

「待って。その前に、食事にしましょう」

『む、そうだった。我は、ペコペコなり!』
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