ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「どうぞ。私の手を握って眠ったら?」

「え!?」

「誰かに触れていたら、少しは怖くなくなるでしょう?」

「そう、なのか?」

「ええ、そうよ」

私も子ども時代、怖い夢を見たとき、兄の布団に潜り込んだことがあった。誰かの温もりを感じる中にいたら、不思議と怖くなかったのだ。

「手、握るの? 握らないの?」

答える前に、イクシオン殿下は私の手をぎゅっと握った。

「おやすみなさい」

「……おやすみ」

一日目の夜は更けていく。
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