ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
堂々とした足取りで、歩き始める。
出入り口らしき門は発見できたが、鍵がかかっていた。壁の高さは三メートルほどで、よじ登れるものではない。
踵を返し、別ルートを進む。庭はだだっ広いが、王宮の庭のように美しい花が咲き誇っているわけではない。たまに木々が植えられている以外、芝生が延々と続くばかりだ。
そんな中で、人の話し声を耳にする。
「どうか、頼む!!」
年若い男性の声が聞こえた。そろり、そろりと足音と気配を殺し、近づいてみる。大きな木を陰に、人影を覗き込んだ。
金色の長い髪をベルベットのリボンで結んだ、上等な服を着ている男性が、なんと、驚いたことに土下座をしていたのだ。
「国の危機ゆえ、どうか!!」
誰に何を頼んでいるのか。国の危機とはいったい……?
『そうは言っても、お腹が空いた状態では、守護もできぬ!』
返すのは、幼い子どもの声だった。
どういうことなのか? 身を乗り出したが、今いる角度からは土下座する青年しか見えない。
『そこにおるのは、誰だ!!』
「ひゃあ!!」
弾かれたように、ひれ伏していた男が振り返る。
年頃は二十歳前後か。絹のような金髪に、切れ長の目はエメラルドのごとく。博物館に保管・展示されている石膏像のような恐ろしく整った顔立ちの青年が、驚愕の視線を私に向けていた。
出入り口らしき門は発見できたが、鍵がかかっていた。壁の高さは三メートルほどで、よじ登れるものではない。
踵を返し、別ルートを進む。庭はだだっ広いが、王宮の庭のように美しい花が咲き誇っているわけではない。たまに木々が植えられている以外、芝生が延々と続くばかりだ。
そんな中で、人の話し声を耳にする。
「どうか、頼む!!」
年若い男性の声が聞こえた。そろり、そろりと足音と気配を殺し、近づいてみる。大きな木を陰に、人影を覗き込んだ。
金色の長い髪をベルベットのリボンで結んだ、上等な服を着ている男性が、なんと、驚いたことに土下座をしていたのだ。
「国の危機ゆえ、どうか!!」
誰に何を頼んでいるのか。国の危機とはいったい……?
『そうは言っても、お腹が空いた状態では、守護もできぬ!』
返すのは、幼い子どもの声だった。
どういうことなのか? 身を乗り出したが、今いる角度からは土下座する青年しか見えない。
『そこにおるのは、誰だ!!』
「ひゃあ!!」
弾かれたように、ひれ伏していた男が振り返る。
年頃は二十歳前後か。絹のような金髪に、切れ長の目はエメラルドのごとく。博物館に保管・展示されている石膏像のような恐ろしく整った顔立ちの青年が、驚愕の視線を私に向けていた。