ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
『もう、“夫婦漫才”は終わったか? 早く、食事を食べたい!』
リュカオンは私の脳内にある語彙を使い、突っ込んでくる。イクシオン殿下は「夫婦漫才?」と首を傾げていたが、面倒なので説明したくない。無視を決め込む。
『おい、ポンコツ王子! アステリアが朝食を作ってきてくれたぞ』
「助かる。ちょうど、空腹だった」
『ありがたく、食せ!』
部屋の端に、椅子があったのでテーブルに持って行く。イクシオン殿下も、運んでくれた。お手伝いできるいい子である。
テーブルの書類や部品を片付け、料理を並べていく。
「アステリア、この赤い料理はなんだ?」
「昨日の残りもので作ったリゾットもどきです」
「残りもので料理を? 賢いな」
前世は庶民なので、標準装備の知識です。なんてことは言わずに、にっこりと笑顔を返した。
イクシオン殿下は、だし巻き卵にも食いつく。
「こちらはなんだ? 四角い、オムレツか?」
「だし巻き卵焼きです」
「初めて見たな」
言われてみたら、この世界の朝食で出る卵料理といったら、ゆで卵にスクランブルエッグ、それからオムレツの三種類くらしかない。
「オムレツに似ていますが、食感はぜんぜん違いますね。薄焼きにした卵を巻いたものです」
「ふむ。なるほどな。いただく前に、敬語は禁止する。わかったな」
仕方がない。ふーと息をはき、腹をくくった。
「なんだ、不満そうな顔だな?」
不満は大いにある。けれど、今は食事に集中しよう。
リュカオンは私の脳内にある語彙を使い、突っ込んでくる。イクシオン殿下は「夫婦漫才?」と首を傾げていたが、面倒なので説明したくない。無視を決め込む。
『おい、ポンコツ王子! アステリアが朝食を作ってきてくれたぞ』
「助かる。ちょうど、空腹だった」
『ありがたく、食せ!』
部屋の端に、椅子があったのでテーブルに持って行く。イクシオン殿下も、運んでくれた。お手伝いできるいい子である。
テーブルの書類や部品を片付け、料理を並べていく。
「アステリア、この赤い料理はなんだ?」
「昨日の残りもので作ったリゾットもどきです」
「残りもので料理を? 賢いな」
前世は庶民なので、標準装備の知識です。なんてことは言わずに、にっこりと笑顔を返した。
イクシオン殿下は、だし巻き卵にも食いつく。
「こちらはなんだ? 四角い、オムレツか?」
「だし巻き卵焼きです」
「初めて見たな」
言われてみたら、この世界の朝食で出る卵料理といったら、ゆで卵にスクランブルエッグ、それからオムレツの三種類くらしかない。
「オムレツに似ていますが、食感はぜんぜん違いますね。薄焼きにした卵を巻いたものです」
「ふむ。なるほどな。いただく前に、敬語は禁止する。わかったな」
仕方がない。ふーと息をはき、腹をくくった。
「なんだ、不満そうな顔だな?」
不満は大いにある。けれど、今は食事に集中しよう。