ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「実は、私、前世の記憶があるの」
「どういうことだ?」
「今日、ふるまった料理は、前世の世界で食べられていた、家庭料理なの。偉大な地球人が作ったレシピを使って料理しているだけで、私自身はぜんぜんすごくないのよ」
「不思議なことを言う」
やはり、いきなり「どうも、料理人だった元日本人です。転生したら、金持ち貴族令嬢になりました」なんて主張しても、信じてもらえないのか。
この作戦は無謀だったかと思ったが、リュカオンが助け船を出してくれた。
『おい、アステリアの話していることは本当だぞ。彼女には、前世の記憶がある』
「そうなのか?」
「はい!」
ぐぐっと身を乗り出して、イクシオン殿下に説明する。
「三十四歳で亡くなり、生まれ変わって今年で十六歳。精神年齢は、ちょうどぴったり五十になりまして」
「それが、どうした?」
「私とイクシオン殿下が結婚をするのは、あまりにも年の差が、ありすぎてないかな、と思って」
「それは、精神年齢の話だろうが。前世の話で思い出したのだが、人は誰もが輪廻転生しているといわれている」
輪廻転生――亡くなった魂はまっさらな状態になって、生まれ変わる。人は誰もが、記憶がないだけで、転生体ということになるという考えだ。
「どういうことだ?」
「今日、ふるまった料理は、前世の世界で食べられていた、家庭料理なの。偉大な地球人が作ったレシピを使って料理しているだけで、私自身はぜんぜんすごくないのよ」
「不思議なことを言う」
やはり、いきなり「どうも、料理人だった元日本人です。転生したら、金持ち貴族令嬢になりました」なんて主張しても、信じてもらえないのか。
この作戦は無謀だったかと思ったが、リュカオンが助け船を出してくれた。
『おい、アステリアの話していることは本当だぞ。彼女には、前世の記憶がある』
「そうなのか?」
「はい!」
ぐぐっと身を乗り出して、イクシオン殿下に説明する。
「三十四歳で亡くなり、生まれ変わって今年で十六歳。精神年齢は、ちょうどぴったり五十になりまして」
「それが、どうした?」
「私とイクシオン殿下が結婚をするのは、あまりにも年の差が、ありすぎてないかな、と思って」
「それは、精神年齢の話だろうが。前世の話で思い出したのだが、人は誰もが輪廻転生しているといわれている」
輪廻転生――亡くなった魂はまっさらな状態になって、生まれ変わる。人は誰もが、記憶がないだけで、転生体ということになるという考えだ。