ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「もしかしたら私の前世は、八十歳まで生きた爺かもしれない。それを、今世との合計で九十九歳の爺と結婚するなどと、思うのか? 思わないだろう?」
「あと一年、生きていたら百歳だったのに」
「これはたとえ話だ! 真面目に話を聞け!」
イクシオン殿下の、渾身の突っ込みを受けてしまった。なかなか体験できるものではないだろう。
「前世の前には、さらに前世も存在する。前々前世の年齢も含めたら、とんでもない年齢になるのではないか? 考えるだけ、無駄だろうが」
「私の前で前々前世の話はしないで。思わずビートを刻んでしまうから」
「そなたは、本当に訳がわからない話ばかりする」
イクシオン殿下は、私を諭すように優しく言った。
「アステリア。人は何度生まれ変わろうが、きっと性根は変わらない。私は、そなたの性根が気に入った。これで、満足してくれないだろうか?」
「私の性根って?」
「巻き込まれたら面倒だとわかっているのに、話を受けてしまう脳天気なところだ」
「イクシオン殿下、それ、もしかして褒めているつもりですか?」
「そうだが」
褒めていない。ぜんぜん、褒めていない。がっくりと、うな垂れてしまう。
「そもそも、アストライヤー家と王族の結婚なんて、周囲が認めないのでは?」
一応、爵位はあるものの、アストライヤー家の評判は社交界ではすこぶる悪い。なんでもかんでも、お金で解決し、金持ちであることを常にひけらかしているからだ。
「あと一年、生きていたら百歳だったのに」
「これはたとえ話だ! 真面目に話を聞け!」
イクシオン殿下の、渾身の突っ込みを受けてしまった。なかなか体験できるものではないだろう。
「前世の前には、さらに前世も存在する。前々前世の年齢も含めたら、とんでもない年齢になるのではないか? 考えるだけ、無駄だろうが」
「私の前で前々前世の話はしないで。思わずビートを刻んでしまうから」
「そなたは、本当に訳がわからない話ばかりする」
イクシオン殿下は、私を諭すように優しく言った。
「アステリア。人は何度生まれ変わろうが、きっと性根は変わらない。私は、そなたの性根が気に入った。これで、満足してくれないだろうか?」
「私の性根って?」
「巻き込まれたら面倒だとわかっているのに、話を受けてしまう脳天気なところだ」
「イクシオン殿下、それ、もしかして褒めているつもりですか?」
「そうだが」
褒めていない。ぜんぜん、褒めていない。がっくりと、うな垂れてしまう。
「そもそも、アストライヤー家と王族の結婚なんて、周囲が認めないのでは?」
一応、爵位はあるものの、アストライヤー家の評判は社交界ではすこぶる悪い。なんでもかんでも、お金で解決し、金持ちであることを常にひけらかしているからだ。