ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
パタンと扉が閉まった音で、ハッと我に返る。

「ヤバい! イケメンパワーでうっかり頷いちゃった!」

思わず、頭を抱え込んでしまう。

イケメン耐性なんて、欠片もなかった。キラキラ王子様に頼み事をされたら、頷く以外できないだろう。

『“いけめん耐性”とやらがゼロなのに、結婚は随分と渋っていたな』

「リュカオン、私の心の声と会話しないで」

『む、すまぬ』

は~~と、深いため息をつく。

こうなったら、領地の父がイクシオン殿下との戦いに勝ってくれるのを祈るばかりだ。
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