優等生の恋愛事情
三谷くんのことは、
信頼しているし、
尊敬もしている。


話せば楽しいし、
一緒にいるとほっとする。


でも……
恋愛の好きって? 
友達の好きとどう違うの?


(そんなこと、考えたことなかったもの……)


「なんか……私、何言ってるんだろう。ほんと、何言いたいのか意味不明っていうか……」

「いや、僕のほうこそ。困らせてごめん。久しぶりに会っていきなりって……うん」

「そ、そんなことっ」


だって、嬉しかったから。
それは本当だもの。

びっくりしたし、確かに今ちょっと困ってはいるけど……本当に嬉しかったから。すごく嬉しいって思っているから。


「私、びっくりしすぎちゃって。だから、嬉しいのになんて言ったらいいかわからなくて。気持ちが整理できないっていうか……」

 
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