特殊探偵世界係！！
部屋の真ん中には、ドーム型の謎の機械が置かれている。そして、部屋はいくつかカーテンで仕切られていた。

カーテンの向こう側から強い霊気を感じる。泉は震える手でカーテンを開けた。

「ガウゥゥゥゥ！！」

「きゃあぁぁ！！」

カーテンの向こうには、幽霊がいた。泉に襲いかかろうとし、泉は目を閉じる。しかし、霊が襲ってくることはなかった。

霊は、大きな鳥かごのような檻の中に入れられ、鎖でつながれていた。泉は安心したのもつかの間、霊の姿をじっと見て言葉を失う。

霊は、普通の霊ではなかった。頭に動物の角が生え、行動も動物のようになっている。誰かに姿を変えられたのだ。

「やっぱり……ライサンダーさんが……」

「その通りだ」

ライサンダーの声が後ろからした刹那、泉の首に冷たいものが触れる。ナイフを突きつけられていると泉はわかり、恐怖で震えた。

「私はこの世界を支配したい。しかし、今の時代ではそんなことは特別な力がない限り不可能だ。だから私は、伝説上の生き物を作り出そうとしているのだ。世界を恐怖で支配するために……」

泉は恐る恐るライサンダーを見上げる。ライサンダーの冷たい目が細くなった。



その頃、特殊探偵の本部では、部屋で小百合と真子がお茶を飲んでいた。

「おいしいタルトをもらったんだ。食え」

仕事をしていた真子を、小百合が無理やり休憩させたのだ。そして今に至る。
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