終着駅は愛する彼の腕の中

 ノエリはそのまま外に走って来た。



 庭に出てくると、身を小さく縮めて肩を抱いていた。


「ノエリ・・・大丈夫? 」


 羽弥斗が傍に来て、そっと声をかけた。


「・・・ごめんなさい。・・・私・・・やっぱり、貴方とは付き合う事なんて・・・できません」

「どうして? 」

「どうしても。・・・できない・・・から・・・」


 真っ青な顔色をしているノエリ。


 そんなノエリを羽弥斗はそっと抱きしめた。


「ごめんね、ひまわりに会わせてしまったからだよね」

「ち・・・違います・・・」


「ねぇ、ノエリ。もう、自分に嘘つくのやめよう」

「・・・嘘? ・・・私、嘘なんて・・・」

「ついているだろう? 自分に嘘」


 俯いてしまい、ノエリは黙ってしまった。


「もういいから。もう・・・犯罪者の仮面なんて、被らなくていいから」

「はぁ? 」


 驚いてノエリは羽弥斗を見つめた。

 羽弥斗は今にも泣きそうな目でノエリを見つめていた。


「ノエリは無実じゃないか」

「何を・・・言い出すの? 」

「だから、ノエリは殺していないじゃないか。赤ちゃんなんて、ノエリは殺していない! 無実なのに、どうして自分が犠牲になろうとするんだ? 」


 なんで? 

 こんな事言いだして・・・


 驚いた目をして羽弥斗を見つめているノエリ。


「ノエリ。僕は、8年前まで警察官だったんだ」

「え? 」

「僕が警察官を辞めたのは。乳児殺害事件で、無実な人を犯人として誤認逮捕しながら。警察は、誤認逮捕の事実を公表しなかったからだ! 」


 なに? それ。

 どうゆう事?

 ノエリは驚くばかりで、言葉を無くしていた。
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