終着駅は愛する彼の腕の中

「ご馳走様でした・・・」

 お腹いっぱいになり、ノエリは素直にお礼を言った。


 食べ終わったノエリは初めより素直な顔をしている。


 そんなノエリを見て、瑠貴亜もすみれもホッとしていた。




「そろそろ帰ります。沢山ご馳走になって、有難うございました」


 お礼を言うノエリは、来た時より素直な顔をしていた。


「帰っちゃうの? 泊って行けばいいじゃない」


 え? ・・・

 驚いた目でノエリはすみれを見た。


 すみれはニコッと微笑んだ。


「なんとなくね、ノエリちゃんと離れたくないの。ダメ? 」

「あ・・・いえ・・・」


 どうしよう・・・。



 ノエリが迷っていると。


「ただいま」

 ひまわりが帰ってきた。



「ごめーん、遅くなって。友達の家で一緒に勉強してたの。ご飯も食べてきちゃった」


 声がしてノエリは振り向いた。


 ボーイッシュなひまわりを見たノエリの顔色が変わった。


「あれ? もしかして、お兄の彼女? 」

 
 笑いかけてくるひまわりに、ノエリはサッと顔を伏せた。


「わぁー。お兄って趣味良すぎじゃない? すっごく可愛い人だね」


 ひまわりが歩み寄て来ると。


 ノエリはサッと避けるように、その場から走り去った。


「ノエリ? 」


 羽弥斗はノエリを追いかけた。


「え? どうしたの? 」


 瑠貴亜は何かを感じたようだ。


「何でもないわ、どうする? ご飯食べてきたなら、お風呂にする? 」

「う、うん・・・」


 機転を利かせて、すみれはひまわりをお風呂場に連れて行った。
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