溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
結婚式はチャペルで行われた。
純白のドレスはセミオーダー。
時間も限られていたけど、少しだけ自分好みにアレンジ出来て。
大体のデザインは亮さんに知らせていたけど、当日まで内緒がいいと言って見せなかった。
控え室でメイクもバッチリして二人きりで対面した時は、ボーッと見惚れてくれた。
うん、我ながらよく化けた。
ばっちり幸せな夢のお嫁さんだ。

「キレイだ…。はー、ヤバいかも。やっぱり誰にも見せずにこのまま閉じ込めておきたいわ。」

「ふふふ。ありがとう。上手に化けたでしょー。」

「誓いのキス止まんないかも…。」

「ヤダ、誓いのキスはちょっとだよ。」


そんな緊張感と軽口なのは私たちが幸せな証。

式が執り行われ、ちょっと長めの誓いのキス。もう、ほんとにするんだから。
参列者呆れてたよ、みんな。

それから披露宴はアットホームな雰囲気で。
衣装も和装も取り入れ、カラードレスも。
本当のお姫様になれたみたいで嬉しかった。
みんなに祝福されるって本当に幸せなことなんだんなあ。
何より好きな人とずっと一緒にいられるって奇跡かもしれない。

この幸せを続けられるように、ちゃんと亮さんも幸せになってもらえるように
やっぱり頑張らなきゃだよね。
頑張り過ぎって言われるけど、これが私だから。
二人の幸せが続くように、努力は惜しみません。
覚悟してね、旦那様。
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