あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「まぁ、嫁の件はいいとして、真面目な話し助手の件は考えてくれないか?
今の仕事やりがいあるだろうけど研究所の仕事もかなりやりがいがある。
どうかな。山梨にこないか?」

副社長のそばから離れたいし、颯馬の近くにいるのは辛い。
恭一さんの言葉に心が揺らぐ。

「少し、考えさせてくれませんか?」

「あぁ、前向きに考えてくれよ。
いくらでも俺はいい返事が聞けるなら待ってるから。
そのままの君を受け入れるから安心して俺のもとに来ればいい」

柔らかく笑うこの人の胸にこのまま飛び込めばきっと楽なのかもしれない。

でも、いまはまだダメだ。

きちんと颯馬と向き合わなくてはいけない。
このまま曖昧にするわけにはいかない。

答えはもう私の中ででているのかもしれない。

颯馬の隣には私より彼女がお似合いなんだと…。
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