シュガーレスでお願いします!
ポーターに先導され案内された客室もロビーに負けずこれまた豪華だった。
広々とした部屋の中には、大きな液晶テレビ、心ばかりのウェルカムドリンク。パウダールームには有名ブランドのソープセット、浴室にはゆっくり足を伸ばせる大きな浴槽。
海が見えるように大きくとられた窓の外にはテラスがあり、ゆったりとした一人掛けのソファが2対置かれていた。
私はポーターが恭しく頭を下げて部屋から出て行くやいなや、一目散に部屋の中央にあったクイーンサイズのベッドにダイブした。
「はあ……疲れた……」
朝から大移動で疲れ切っていた身体を、やや硬めのマットレスが優しく受け止めてくれる。
この旅行のために休みをもぎ取るのに、仕事を詰め込むだけ詰め込んでいたから、当然その分疲労も蓄積されている。
可能なら、このままこのふかふかの枕に埋もれて寝てしまいたい……。
しかし、残念ながらそういう訳にはいかないのだ。
「比呂、まだこれから打ち合わせがあるから」
「わかってる~!!」
私は手足をジタバタさせて、子供ようにぐずぐずとわがままを言った。
「分かっているけど、あと5分だけ!!いいだろ!?」
そう、この旅行はこれからが本番だ。