シュガーレスでお願いします!

ふかふかのベッドと泣く泣くお別れし、私と慶太は次の日に行われる挙式の打ち合わせをするためにプランナーさんに会いに行った。

打ち合わせといっても、披露宴を行うわけでもないので、当日の段取りと衣装や小物の最終確認をするだけだ。

プランナーさん立会いの下、事前に送っておいた荷物の中身を確認し、足りないものがないかチェックする。

イヤリング、ティアラ、ハンカチ、グローブ……。私が用意した小物はお姉ちゃんから借りたものがほとんどだ。

ウェディングドレスはホテルが提携している東京のドレスサロンで事前にフィッティングしたものが問題なく届いていた。

ウェディングドレスとタキシードが2つ並んでハンガーに掛けられているのを見て、改めて明日結婚式を挙げるのだという実感が湧く。

「問題なさそうですか?」

「はい」

バインダー片手に打ち合わせを進めていく担当プランナーさんに私は力強く頷いた。

プランナーさんは上原さんと言って、事前に電話やメールでやり取りはしていたが、実際に顔を合わせるのは初めてだった。

年齢も私と同じくらいでこちらの要望に速やかに対応してくれた彼女も、新郎である慶太の顔を見て、さすがに少し驚いていた。しかし、そこはプロ。

彼が“有馬慶太”であることをおくびにも出さずに、打ち合わせは順調に進んでいった。

遠く離れた沖縄にも慶太の顔を知っている人がいるなんて、全国放送の力ってすごいんだなと感心してしまう。

それとも、凄いのは慶太なのか?

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