シュガーレスでお願いします!
「あれ~比呂先生じゃないですか~?」
soleilから駅方面にあてもなく歩いていた私は、仕事帰りの上野先生と遠藤さんの2人組に偶然遭遇した。
「どうしたんですか、こんなところで。今日は早めに帰ったと思っていましたけど」
「あー。その……」
家に帰らずにブラブラしていた言い訳に苦慮して口ごもる。
すると、咄嗟に名案が閃いて抱えていた紙袋を上野先生と遠藤さんの前に掲げる。
「2人とも紅月堂の卵サンド食べない?」
「うわ〜良いんですか?比呂先生がご自分で食べるために買われたんでしょう?」
「いいんだ。私には甘すぎるから」
パンに挟まれている厚焼き玉子は砂糖たっぷり甘めの味付けで、慶太にはちょうど良くても私には甘すぎる。
上野先生と遠藤さんは紙袋を受け取ると、それぞれ卵サンドを頬張り始めた。