蝉のなく頃に
駅まで船瀬と戻り、少しウィンドショッピングを
楽しんでからそのまま駅で別れた

時計を見ると17:52

まだ陽が照っている

昼間程の照りつける暑さはないがまだ暑い

茜色に染まった薄い雲を見つめた

一瞬枝の葉が微かに動き
お店の入口に飾られた風鈴が小さく音を響かせ
ふわっと生暖かい風を感じた


船瀬の言う事は間違いない

分かってる

私が第三者だったら同じように思う

いざ自分がってなると
どうしたらいいのか戸惑ってしまっている

スマホをカバンから取り出し画面を開いた

不在着信1件

一瞬かけ直そうと画面をタップしたが
その後の指が動かない

結局、私はそのままスマホをカバンに
しまいこんでしまった

帰りに家の近くのスーパーに寄り
夕飯のお弁当と飲み物、雑誌を買って家に向かった

家に着いてサンダルを脱ぎ終えると
船瀬からラインが来た
< 18 / 18 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop