揺れる被写体〜もっと強く愛して〜



「俺、今まで以上に頑張るよ。だからずっとそばで居てよ?俺を撮り続けて?必ず幸せにするから俺と結婚してください…!」




まさかのプロポーズ。
しかも本人の展示写真の前で。
周りもフリーズしてる。
大注目浴びちゃってるよ〜!
ま、その前に堂々とキスしちゃったけど。




私だって
この瞳をずっと見ていたいって思ってる……
離れるなんて出来ないよ……
本当は取り乱してくれて嬉しかった
私が居ないとズタズタになってほしいとか思っちゃう……
確かめるようなことしてごめん……




「言われなくても撮り続けるよ?ていうか、私が幸せにしてあげるから」




「え、ヤッター!ってコラ、俺が幸せにするの…!」




互いに笑い合いながらさり気なく左手薬指に指輪をはめられる。
いつの間に………ヤラれた。
ヤバ……サプライズもそうだけど、
周り見れない。
凄く視線感じてます……




「ありがと……これからもヨロシクね?駿くん」




「うん…!」





目の前には大きく引き伸ばされた駿くんの写真。
片手で目から下を覆っているショット。
真っすぐ見据える熱い視線。




2人でその写真を見ながら
「これ、一番のお気に入り」と言ったら更に照れていた。





その場に居た皆さんにも祝福してもらい恥ずかしいったりゃありゃしない。
案の定、記者に質問されたが
すぐに楓ちゃんたちが来てくれて
「明日以降、事務所を通して必ずご説明させていただきますので」とお断りしてくれる。







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