揺れる被写体〜もっと強く愛して〜
共に果てた後。
廊下側から数人の話し声がして医務室の前を通り過ぎて行く人影に動きがフリーズする。
ゆっくり服を着ながら
「大丈夫だよ、鍵しめてるから」って用意周到ぶり。
「決めた」
「え…?」
「私、本格的にカメラの勉強する」
決意を固めた横顔が眩しくて……
こんな俺に向かって正座をし、
「弟子入りさせてください!」と頭を下げる。
「ちゃんと一線引くから、私に上川さんの技術…盗ませてください」って……
そんな資格……俺にはないよ………
「教えてくれなきゃ……バラすよ?」
「えっ……!?」
小悪魔な笑みに背筋が凍る。
フッと笑って
「もう襲わないから…」と髪を撫でてきた。
その日の夜だった。
嫁に、子供が出来たと告げられたのは。