想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory
「そんな頑張り屋の女性が、エレベーターでひとり泣いているのを見かけてしまったんだ。
そんな絶好のチャンスを逃せるほど、俺はお人好しじゃない」
わたしに向けられる佐倉さんの視線は、痛いほどだ。

「きみに心惹かれている。公私ともに、きみを自分のものにしたいと思ったから、俺のチームに入ってもらった」

佐倉さんのストレートな言葉に、どうしてかこちらが追い詰められた心地になる。

「さ、佐倉さん、わたしは…」
うろたえた声がそう言ったっきり、続く言葉が出てこない。

そうだよな、と佐倉さんがふっと表情をゆるめる。
「初日に上長に告白されるって。コンプライアンス室に駆け込まれたら、セクハラとパワハラ事案になりそうだ」

「そんなつもりはありませんっ」
ええと、なにが言いたいんだ、わたし。
「あっ、あの夜のことは———」言いながら顔が赤らむのが分かる。
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