想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory
子どもの頃のはなし、音楽のはなし、仕事のはなし、話題は自然と広がってゆく。
佐倉さんがわたしが作る料理が食べたいと言ってくれたのがいちばん嬉しかった。
美織、と佐倉さんがグラスをローテーブルにおいた。一連の動作のように、抱き寄せられる。
「またここに戻ってきてくれて嬉しい」
戻ってくる、っていう言い回しに心くすぐられる。言葉を返すかわりに、わたしたちはくちびるを重ねる。あのときと同じように、かすかにアルコールの香りがした。
そのまま彼の腕が背中とひざ下に回り、抱き上げられる。力強い感触がわたしを包む。
そのまま寝室へと彼が足を進める。
ぴたりと身を寄せられればいいのに。わたしの身体は緊張に、棒のように硬くなってしまっている。
広々としたベッドに横たえられるとスプリングがかすかにはずむ。
薄暗がりで彼が「怖がらないで」と優しくささやく。
「…圭、介さん」初めて彼の名を呼んだ。
「美織」という彼の声。
愛してる、と耳元に口を寄せてそそがれた言葉に、こわばりがとけてゆく。
ただ彼に触れてほしかった。肌を合わせたかった。
体の深いところで彼を求め、彼はそれに応えてくれる。
ここに戻ってきたかった———
佐倉さんがわたしが作る料理が食べたいと言ってくれたのがいちばん嬉しかった。
美織、と佐倉さんがグラスをローテーブルにおいた。一連の動作のように、抱き寄せられる。
「またここに戻ってきてくれて嬉しい」
戻ってくる、っていう言い回しに心くすぐられる。言葉を返すかわりに、わたしたちはくちびるを重ねる。あのときと同じように、かすかにアルコールの香りがした。
そのまま彼の腕が背中とひざ下に回り、抱き上げられる。力強い感触がわたしを包む。
そのまま寝室へと彼が足を進める。
ぴたりと身を寄せられればいいのに。わたしの身体は緊張に、棒のように硬くなってしまっている。
広々としたベッドに横たえられるとスプリングがかすかにはずむ。
薄暗がりで彼が「怖がらないで」と優しくささやく。
「…圭、介さん」初めて彼の名を呼んだ。
「美織」という彼の声。
愛してる、と耳元に口を寄せてそそがれた言葉に、こわばりがとけてゆく。
ただ彼に触れてほしかった。肌を合わせたかった。
体の深いところで彼を求め、彼はそれに応えてくれる。
ここに戻ってきたかった———