想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory
「栗原さんは、この部署での仕事に満足してるんですか?」

直斗さんの洞察力は、ときに鋭くわたしを刺す。

「してます」とうなずく。

「そりゃ、憧れて尊敬しているデザイナーが恋人で、そのひとのそばで仕事ができるわけですからね。彼の支えになれることは最上の喜びでしょうし」

そのとおりだ。

「栗原さんはインテリアコーディネーターが目標だったんじゃないんですか?」

「そうですけど…」
我ながら歯切れが悪い。

「だとするとこの先を考えたほうがいい。佐倉さんのことだけじゃなくて、自分のことも」

そう言われると返す言葉がない。直斗さんは先を見据えて、着実にスキルを磨いている。

「今は仕事を覚えているところなので」
なんとも言い訳がましい。

「付き合うと彼のことしか見えなくなる、考えられなくなる女性じゃつまらないな」

べつにあなたのために…そんな言葉がのどまで出かかって、押し込められる。
彼が言ったことに反発しながら、一方では正論だとも認めているから。
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