切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
家に帰っても誰かと一緒に食事をすることはない。
それから勉強に集中していたが、玲司さんに声をかけられ我に返った。
『もうすぐ十時になるよ。家に帰らないと』
もうそんな時間になってたの。
チラッと腕時計を見れば午後九時五十六分。
お客さんもふたりくらいしか残っていない。
家に帰りたくない……な。
でも、お店だって十時に閉まる。これ以上長居はできない。
『あっ、ごめんなさい。すぐに帰る準備します』
慌ててテーブルの上の本を片付ければ、彼は私に優しく微笑んだ。
『うちはいいけど、夜の女の子のひとり歩きは心配だからね』
心配かあ。
うちの母は私がいつ帰ろうが気にしないだろうな。母の興味は男にしかない。
小学六年の時に父が交通事故で亡くなり、私の生活はガラリと変わった。
父はサラリーマンで母は専業主婦。
都内のマンションに住んでいてごく普通の家庭だった。
それから勉強に集中していたが、玲司さんに声をかけられ我に返った。
『もうすぐ十時になるよ。家に帰らないと』
もうそんな時間になってたの。
チラッと腕時計を見れば午後九時五十六分。
お客さんもふたりくらいしか残っていない。
家に帰りたくない……な。
でも、お店だって十時に閉まる。これ以上長居はできない。
『あっ、ごめんなさい。すぐに帰る準備します』
慌ててテーブルの上の本を片付ければ、彼は私に優しく微笑んだ。
『うちはいいけど、夜の女の子のひとり歩きは心配だからね』
心配かあ。
うちの母は私がいつ帰ろうが気にしないだろうな。母の興味は男にしかない。
小学六年の時に父が交通事故で亡くなり、私の生活はガラリと変わった。
父はサラリーマンで母は専業主婦。
都内のマンションに住んでいてごく普通の家庭だった。