切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
チラリと店内を見回せば、二十代から三十代の女性が私のようにひとりで来ている。
ここのコーヒーが美味しいのもあるけど、彼女たちのお目当ては多分玲司さんと晴人さんだろう。
ふたりとも美形だし、目の保養になるもんね。
「まあね。こないだ玲司さんを口説こうとしてたお客さんもいたよ」
面白そうに語る彼の言葉にチクッと胸が痛むが、ハハッと笑って返した。
「モテる男も大変ですね」
「玲司さんはあしらい方を知ってるから大丈夫。でも、そんな他人事みたいに言ってていいのかなあ?」
意地悪く微笑む晴人さんにドギマギしながら「なんのことです?」と惚けたら、彼が私に顔を近づけて声を潜めた。
「玲司さんに告白しなくていいの?」
晴人さんの言葉にギョッとしながらも、あくまでしらを切る私。
「なにを言ってるんですか」
「もうさあ、思い切って告白しちゃえば?今、玲司さんフリーのはずだよ」
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