高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
もう早く帰りたい…。

苦手な人にぶち当たったうえに、接待までしないといけないなんて、最悪だ。

今日の接待は大切だと言えば大切だけど…。

美味しいと評判の料理は緊張のせいで、全くと言っていいほどに味がわからない。

田原さんが次から次へとどんどん進めてくるから、嫌でも飲むペースがあがってしまう。

いつもだったらちゃんとセーブするところなのに…。

酒を飲んでさらに気をよくして、そのうえさらにテンションをあげている田原さんの話に相づちを打ちながら、私はこの時間が早く終わることを願った。

と言うか、仕事と全然関係ない話ばっかりじゃないのよ!

これで営業部のエースって、どこがよ!

それらのツッコミを心の中に片づけて、早く終わることを願うのだった。
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