高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
「あれれ、ないなあ…」

まだあったはずだと思ったけど、それらしきものは特に見当たらなかった。

冷蔵庫の中を見ても、
「お酒ばかりだ…」

我ながら何をしているんだと、思ってしまった。

「仕方ない」

コンビニで何か適当なものを買ってくるか。

すぐにパジャマを脱いで部屋着代わりにしている学生ジャージを身につけると、そのうえからパーカーを羽織った。

後は髪を適当にくくって…と、いつもの家でのスタイルができあがりだ。

カバンから財布を取り出してパーカーのポケットに入れると、クロックスを履いて外に出たのだった。

今日はいい天気だな、やっぱり洗濯を済ませてから出かければよかったかも…と思いながら、いつものコンビニに到着した。
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