高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
「いらっしゃいませー」

店員の声を受け流すと、かごを手に持った。

さて、何にしようかな…。

そう思いながらコンビニ内をウロウロしていたら、
「あの…」

誰かに声をかけられた。

「はい?」

それに答えて振り返ったら、私は腰を抜かしそうになった。

えっ…ちょっと待って、ウソでしょう?

人違いを装いたくて目をそらして逃げようとしたら、
「待ってください」

その人に腕をつかまれたせいで、逃げられなくなってしまった。

最悪だ…。

よりにもよって、何でこうなったんだ…?

好きな人に抱きしめられたバチが当たったのか?

それに顔を熱くさせて、悶々となったバチが当たったのか?

腕をつかんだ私の顔を覗き込むと、
「花沢さん、ですよね?」

木佐さんはそう聞いてきた。
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