あなどれないね、世唯くん。
きっと、わたしはこんな大胆なことが言える子じゃなかったのに。
「ワルイコって、なんかそそられるよね」
甘く、耳たぶを唇で挟まれて全身が痺れた。
っ……。
触れ方が、まるで弱いところを知っていて攻めてくるような……。
「……っ、」
「……可愛い声、聞かせてくれないの?」
声が漏れそうになるのをなんとか抑えようとして、自分の手で口元を覆う。
「聞かせてほしいなあ……糸羽の可愛い声」
「っ、……ぅ」
もう、ずるいって言葉じゃ足りない。
どこまでわたしを夢中にさせる気なの……っ?
余裕のないわたしの上に覆い被さる千景くんが今度は首筋に顔を埋めた。
ツーッと千景くんの舌が首筋を軽く舐めたせいで、思わず千景くんのシャツをギュッと握る。
「ち……かげ……くん……っ」
名前を呼ぶと動きを止めて顔を上げた。
そしてわたしの唇に人差し指をトンッとあてて。
「千景じゃなくて、世唯って呼んで」