あなどれないね、世唯くん。



「ひぇ……っ!?」

背後から突然抱きつかれてかなり驚いた。

もちろん、こんなことしてくるのは……世唯くんしかいないわけで。


「せ、世唯くん、寝てないとダメでしょ?」


わたしがそう言っても、ギュウッと抱きついたまま離れようとしてくれない。

密着してる身体はまだ熱い。


「……なんで俺のこと1人にしたの」

「え?」


「……起きたら糸羽いなかった」


まるで小さな子どもみたいに拗ねている。
なんだか今日は世唯くんが幼く見える。


「ご、ごめんね?
買い物に行ったりしてて、世唯くんのごはんも用意してあげないとって思って」


「……いとがいないとさびしい」


もう……。
ほんとに世唯くんは、わたしをどこまで夢中にさせるの…?

そんな可愛いこと言わないでほしい。


「もうどこにも行かないから、ね?
だから世唯くんはベッドで寝てて?今おかゆ作ってるから」


「……やだ、いとにギュッてしてる」

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