あなどれないね、世唯くん。



***


あれから、世唯くんはおとなしくベッドに戻ってくれた。

そのあとおかゆが出来上がったので、部屋に持って行ってあげた。
ついでに薬と、ゼリーも。


「世唯くん、おかゆできたよ」

ベッドの横にあるサイドテーブルにお盆を置く。

「ん、食べる」

おわんと、レンゲを手渡してあげた。
でもなぜか世唯くんは受け取ろうとしない。


「いとが食べさせて」

「え……えぇ!?」


「あーんして」

「自分で食べれる…でしょ?」


「さっき言うこと聞くって言ったじゃん。
約束破るの?」


あぁ、しまった。そうだった。
でもこれくらいのお願いなら聞いてあげられなくはないし、風邪のときくらい甘やかしてあげてもいいかな…みたいな。


「じゃ、じゃあ口開けてください」

「ん」


口をあーんと開けて待っている世唯くんが子どもみたいでだいぶ幼く見えて可愛い…。

なんだか今日は世唯くんの可愛いところばかり見れてる。

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