俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
「何でそんな格好なのよ」
「これが俺の学校スタイル(笑)俺の側にいればイジメとかないから」
「そんなこと心配してないけど逆に目立って恥ずかしいから……」
「ん?そのうち慣れる(笑)」
職員室の前に連れてきてくれた
「待ってるから行ってこい」
「うん……」
涼はトイレへ行き鏡を見る
(大丈夫だな)
暫くして南は出てきた
「二組だった」
「おう、一緒だぜ」
「嬉しいけどー、涼様なんて言われてる人とはちょっと……(笑)」
「あれは周りが勝手に言ってるだけだぜ、俺が言わしてる訳じゃない」
「そういう偉そうな話し方が涼様になってるんじゃないの?嬉しそうに応えてたし〜」
あっ、言っちゃった……
「はあ?お前こそ軽く化粧してるんじゃないか?顔違うし」
「化粧はしてないよ、眉描いてマスカラ軽くとリップくらいじゃん」
「化粧じゃん、ほら、教室行くぞ!」
涼はスタスタと歩き始め、少し後ろから南は付いていく
涼が歩くとすれ違う人がみんな振り向いていく
そういうオーラが涼からは出ていた
二年二組と書かれた教室に入っていくと皆が涼に挨拶をしていく
男子は涼と呼び捨てに、女子には涼くんと呼ばれていた
新学期初日だよね、みんな顔見知り?
入口に立ってると瑠莉が寄ってきた
「南、同じクラスでよかったね」
「うん、よかった」
南は席に座った
涼は自分の机の上に座り足を椅子に掛けて皆と話していた
だから偉そうなんだって……机に座ったら駄目でしょ
南は涼の方を向くと目が合った
口角を少しあげフッと笑う
南は無視して前をむいた