俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
南は涼の髪を頭から背中にかけてバスタオルで拭いていく
「なあ?」
「ん?」
「俺の背中触って」
「何?背中揉めって?マッサージ?」
「まあ、そんなもん(笑)」
南はタオルを肩にかけて涼の肩から背中にかけてマッサージしていく
「おっ、上手いな」
「お母さんによくしてあげてたから」
「南、ちょっと手で背中触って一分くらい」
「うん……こう?」
「うん」
南はマッサージを終えるとドライヤーを付けた
「はあ、気持ちいい〜」
「ねえ、何で学校で髪上げてるの?こっちのほうが可愛いのに」
「そういう奴がいるから(笑)昔も可愛いって言われたことある、俺男だし、まあ後は気合いかな、ナメられないように」
「普通にしてたらナメられないでしょ」
「オンとオフのスイッチでもある、帰ったらすぐシャワーして頭洗うぜ、キルに匂い嗅がせたくないしな」
「雄星くんは整髪料つけてるから吠えられるんじゃないの?」
「(笑)それもある」
「可哀想に……」
「いいんだよ、雄星は学校の俺に憧れてるんだからそれにまあ事情もあるしな」
「そう……」
「でも、去年泊まりで遊んだからおろした髪を見てない訳じゃないぞ」
「涼の事情なら私は何も言わないけど」
「涼くん?あら、髪乾かしてもらってるの?大丈夫?」
「美和さん、見て、多分大丈夫だと思うんだけど」
美和は寄ってきて涼の身体を見ていく
「どうしたの?」
南はドライヤーの線を抜く
「涼くん、大丈夫そうよ」
「サンキュー」
「私、帰りますね、17時になったので、ココア置いときますね」
「ありがとうございます」
涼は立ってドライヤーを片付けに行き服を着てきていた