俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
二人は河川敷を歩き涼の家に向かう
「ねー、後ろ見て?大丈夫?」
「草はたくさんついてっけどな……」
暫く歩くと涼の家に着いた
大きな門があり門を開けて中に入る
「わあ、大きな家」
門を入って右側にガレージがありシャッターは閉められていた
家の奥にも平屋が立っておりその奥にもビニールハウスらしきものが見える
玄関のドアを鍵を使って開ける涼
(おうちの人いないのかな?)
「……大きな家でも一人じゃな……」
涼は聞こえるかどうかくらいの声で呟く
「ん?何か言った?」
「別に……上がれよ」
「おうちの人いないならタオル貸してくれればここで拭くよ」
「上がれって、太もも拭くだろ?外で拭くのかよ」
「外って玄関で……」
「別に誰もいねえからって会ったばかりの南に何かしねえから安心しろ」
南は真っ赤になった
「別にそんなこと考えてないよ」
「じゃあ来い、風呂場に案内するから……」
南は大人しくついていった
広い玄関を右に曲がると廊下の左右にドアがある
三番目の右側のドアを開けると脱衣所があった
廊下も広い……新築ではなさそうだけど綺麗……
南はキョロキョロしながら涼の後を追う
「はい、タオル、濡らして拭いてもいいし中のシャワーでボディソープ付けて流してもいいよ、なんなら俺がやろうか?」
「大丈夫、ありがとう」
フッと笑って涼はドアを閉めて出ていった
「キャー!」
涼は声に驚きドアを開けるとシャワーでびしょ濡れになった南の姿があった
「お前……何してんの?」
「えー、冷たい……シャワーが出た、自分の家とレバーが反対だった」
「バカなの?字読んだ?いきなりシャワー出たら冷たいだろ?」
「……だって……」
「もう、シャワーして、そんな透けてさ〜煽るなら手出すけどいい?」
涼は南の方に近付いていく
「えっ、やだ」
近づいてくる涼に南はギュッと目をつぶった
涼はシャワーの方にレバーをひねり熱くなるまで手に当てて温度を調節する
「何もしねえよ(笑)俺の服持ってくるからさ、温まって」
そう言うと浴室のドアを閉めて出ていった