俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
「俺、間違えた………?」
「んー、まあ、髪型は人それぞれだし、私が言うのもおかしいしね、好きにすればいいよ」
私、何ツンデレしちゃってるんだろう、さっきの言葉で止めとけばよかったのに……可愛くないな
気になって来たくせに……
涼は下を向いてしまった
傷付けたかな………
「あの……涼?ごめんきつく言いすぎた、涼が決心して登校したのにね、本当にごめんなさい」
南は涼の方を向いて頭を下げた
「いや、南のせいじゃないし、俺が勝手にしたことだから南は責めないし、謝らなくていい、それなら相談してるはず、俺が黙ったのは……南が素の俺をって言ってくれたことが嬉しくて……」
泣いてる?
南は涼の顔を昨日と同様に覗き込んだ
「……南……」
「ん?泣いてるのかと思って……泣いてなかった?(笑)」
「昨日言ったこと忘れた?」
涼の右手が南の頭を支え二人はキスを交わす
南も抵抗なく受け入れた
唇がゆっくり離れる
「嫌じゃなかった?」
「ん、蕁麻疹出ないといいけど(笑)」
「化粧しないで、香水つけないで(笑)」
「まだ高校生の間はしないよ、日焼け止めくらいかな〜」
涼は優しく南を引き寄せてそっと抱きしめる
あったかい………人に触れるってこんなに温かいもんなんだな
母親に抱きしめられた記憶も思い出せないのに……
「…………南?今さ、俺久々の人肌を温かいと思って感動してたんだけどさ、お前熱あるんじゃね?」
「へっ?」
南はキスの後、顔が真っ赤になっているのは自覚していた
「恥ずかしいからじゃない?喉とか痛くないよ、今日は気温も高いし」
涼は自分のおでこを南のおでこに当てる
「少し熱いかな」
涼は離れて体温計を持ってきた
「ほい、測れ」
ピピッ
見ると37、5と表示してあった
「ほら」
「本当だ」
「送る、帰って寝ろ」
「あっ、うん……」
涼はキルをゲージから出して二人は玄関に向かった