俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
土手を二人で歩いていると南の携帯に電話がかかる
「ん?出ねえの?電話じゃん」
「いいの……今はキルと涼と散歩してるから」
着信を切る(はぁ、多分お母さんだ……)
マンションに着いた
「無理だったら休めよ、俺の風邪がうつったかもだしな」
「うん、ありがとう、じゃあ」
涼は軽く南を引き寄せ背中をポンポンと叩いてわかれた
次の日は南は大事をとって休むと涼に連絡が入った
週末をむかえる
“ 南、風邪治った?”
“ 熱はないの、咳が出るからとりあえず大人しく週末は過ごす”
咳か……咳もつらいな
週が明けても南は来なかった
休むとだけ、涼と瑠莉には連絡が入り
「今日木曜日だよ、約一週間、心配だよね、お見舞いとか行った方がいいのかなー、瑠莉」
なっちゃんが相談してくる
「うーん、どうなんだろう」
南といつも一緒にいる三人の女子が話していた
涼達が教室に入ってくる
涼は後ろ髪を結び元の髪に戻していた
体育の時に邪魔になるらしい
「あっ、涼?南から連絡入る?お見舞い行こうかって話してたの」
「行かなくていいと思う、しんどいから休んでるんだし、夏休みにもうすぐ入るし、終業式にでも快気祝いでメシでも食いに行こうぜ」
「あー、そうね、そうしようか」
女子達は頷いた
「涼には何か連絡入ってるのか?」
席に着くと隼人が話しかけてくる
「何で涼なんだよ、瑠莉の方だろ?」
「黙れ、雄星、電話は昨日した、喘息らしい、話すとやっぱり刺激されて咳がとまらなくなるみたいでな、だからもう、すぐ切ったんだよ、多分今週いっぱい休むだろ、もう月曜日は終業式だけだし」
「お前の風邪じゃなかったんだな(笑)」
「まあな、季節の変わり目とか疲れとかでたまに出るらしい」
「環境が変わって疲れたんだな」
「だな」
雄星はただ、聞いてるしかなかった