俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
思い出したような態度をとる
大した理由じゃなかったのかな?
私が気にする必要はなかったのかも……
「んー、昔……昔って言っても一年の体育祭の時にな、一つ上の女の先輩に呼ばれて腕組んで走ったんだよ」
「うん」
「その時に蕁麻疹が出てな、俺は女に触られると蕁麻疹が出るんじゃないかって思ってた」
「へぇ〜、ん?この間背中……」
「うん、南は出なかった、美和さんに確認してもらったし、南は平気なんだと思ってさ」
「ち、ちょっとまさか、昨日のほっぺで蕁麻疹が出たとか?」
「いや、出てないんだけど南が俺の顔を覗き込んだ時に何故か頭をよぎったんだ、で、隼人に話を聞いてもらった」
「昨日?隼人くん部活帰りに呼んだの?可哀想〜疲れてるのに………」
「おい!隼人の心配かよ」
「だってー」
「まあ、いいや、話進まねえ、でー、隼人は蕁麻疹は香料?じゃないかって、化粧してたし、香水も付けてた派手な先輩だったから」
うん、うんと南は頷く
「俺、だから女とはな……触れるのは避けてて」
「それはわかったけど髪型に結びつかないよ?」
「んーちょっと怖めにすると女が寄って来ないだろうと……元々入学の時から前髪は上げてたんだけどな、瑠莉の時にちょい叫んだからさ、あっ瑠莉の事知ってるか?」
「うん、それから涼が格好いいって言われだしたって聞いた」
「まあ……、だからそういうイメージがついちゃって、まあ、今に至る……」
「でも、別にくくったままでもよかったんじゃないの?」
「蕁麻疹が出ないんだったら威嚇?しなくてもいいんじゃないかなって……あれ?俺変な事言ってる?」
南はじーっと涼を見た
「な、何?」
「私は学校で気合い入れるって言ってたからそれでいいと思ってたからさ、みんなにも慕われてるのは間違いないみたいだし、髪下ろすと可愛い涼が出るし、最初はえっ、って思ったけど私だけが素の涼を知ってるんだと最近思い始めてたんだよね……残念だな」