とろけるような口づけは、今宵も私の濡れた髪に落として。
 ネイルサロンに戻ると、祖父が配ったチョコや、白鳥さんようのワインがレジに並べられていた。

 手で持ってこられなかったものを配達で送ってきたらしい。

 ただしネイルサロン宛じゃなく私の名前も書かれていた。

 苗字が『南城』になっていて、白鳥さんがにやにやと笑っているのが不気味だった。

「最近、色々とおかしいと思ったのよねえ。ふうん。まあワインの手前、黙っててあげるけどさあ」

私も何も言えず、ただただ笑って誤魔化すだけだった。

「あれ、これ誰宛? 古舘紗矢さまっていう小包みが入ってるよ」

「古舘紗矢さん?」

どこかで聞いたことがあるような名前に、小包みを手に取ってみる。

紗矢さんって、漢字が、一矢くんと一字違いだし。

「一応、聞いてみるね。親戚かも」

仕事が終わったら、祖父に電話をしてみようと仕事に戻ったが、仕事終わりの20時に、祖父と一矢くん、両方から着信が残っていた。

『お土産、一つ間違て入ってなかった?』という祖父のメールと『お義祖父さんが、俺の妹宛のお土産をネイルサロンに送ったかもしれないらしい。確認お願いできるか』
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