とろけるような口づけは、今宵も私の濡れた髪に落として。
「白鳥さんは行かないんですか?」

「私はちょっとこの仕事が今日中に終わりそうにないから、旦那引っ張り込んでやろうかな」

 旦那さんが白鳥さんの仕事を手伝うなら、メンバー的にヘアサロンの従業員だけになる。

 でも辻さんはやっぱりちょっと苦手だから、旦那さんであるオーナーが居ないなら遠慮したいなあ。

「辻さん、オッケーってさ。返信はやっ」

「もう送ったんですか?」

気づけば美香さんがメッセージを見てケラケラ笑っている。

ヘアサロンの方は、午前中からもお客様が沢山来られているのに、携帯見ちゃうの。

「よっしゃ。私と華怜。向こうは辻さんと誰か。四人で飲みね。場所はどこにしようかな」

「えええ、四人はちょっと。あの個室じゃないとこで」

「だいじょーぶ。私が良い場所キャスティングするから」

大船にのりなって言うけど、全く不安でしかない。

自分の軽い口が招いたこととはいえ、相手に嫌な気分にさせてしまうから慎重に試さないといけなかったのに。

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