極艶恋~若頭は一途な愛を貫く~
時刻は深夜二時。
容赦なく振り続ける雨と強い風が、実乃里の体温を奪い、体がぶるぶると震えていた。
片道二車線の通り沿いには多くの飲食店が見えるが、居酒屋の店頭の明かりはひとつふたつと消されていき、クローズの札を下げた飲食店の前を、実乃里は凍えながら通り過ぎる。
雨脚はどんどん強くなり、入れそうな店を探して歩き回っているうちに、コートが水を吸って重たく感じるほど、ずぶ濡れになってしまった。
遠くにファミレスの明かりが見えてきたが、こんな姿では入店を断られるのではないかと、実乃里は不安に思う。
泣きたくなったその時、プップとクラクションが鳴らされた。
黒いワゴン車が実乃里を追い越し、五メートルほど先の路肩に停車する。
運転席から下りてきたのは、小太りで金髪モヒカンの若い男……一尾であった。
「やっぱ、ロイヤルの姉ちゃんだ。すげぇ雨なのに、なにやってんだ? どっか行く途中なら、送ってやるよ」
「一尾さん、ああ、よかった……」
たとえ相手が極道であっても、窮地に現れてくれた一尾が仏にも見えて、実乃里は泣きそうになる。
「鍵がなくて家に入れないんです。スマホもなくて、どうしようと思ってて……」
「なんでそんなことになってんだ? とにかく乗れ。俺までずぶ濡れになる」
容赦なく振り続ける雨と強い風が、実乃里の体温を奪い、体がぶるぶると震えていた。
片道二車線の通り沿いには多くの飲食店が見えるが、居酒屋の店頭の明かりはひとつふたつと消されていき、クローズの札を下げた飲食店の前を、実乃里は凍えながら通り過ぎる。
雨脚はどんどん強くなり、入れそうな店を探して歩き回っているうちに、コートが水を吸って重たく感じるほど、ずぶ濡れになってしまった。
遠くにファミレスの明かりが見えてきたが、こんな姿では入店を断られるのではないかと、実乃里は不安に思う。
泣きたくなったその時、プップとクラクションが鳴らされた。
黒いワゴン車が実乃里を追い越し、五メートルほど先の路肩に停車する。
運転席から下りてきたのは、小太りで金髪モヒカンの若い男……一尾であった。
「やっぱ、ロイヤルの姉ちゃんだ。すげぇ雨なのに、なにやってんだ? どっか行く途中なら、送ってやるよ」
「一尾さん、ああ、よかった……」
たとえ相手が極道であっても、窮地に現れてくれた一尾が仏にも見えて、実乃里は泣きそうになる。
「鍵がなくて家に入れないんです。スマホもなくて、どうしようと思ってて……」
「なんでそんなことになってんだ? とにかく乗れ。俺までずぶ濡れになる」