同窓会〜あの日の恋をもう一度〜
「……顔真っ赤だ、かわいい」

 そう言って、再び私の唇に触れた。
 悠太くんのキスは優しく触れる様な、私に安心感を与えてくれる。
 悠太くんの事を好きになって、悠太くんが私の事を好きになってくれて、お互いの思いが通じ合って、本当に良かった……。

 いつの間にか日付を跨ぐ時間がちかくなっていた。
 私達は翌日の仕事の事を思い出し、急いで帰路に就いた。

 来月まではお互い忙しくて会えないけれど、メッセージだけのやり取りになるけれど、大丈夫だ。
 悠太くんの事を信じているし、悠太くんも私の事を信じてくれている。それだけでモチベーションも上がるし、来月会える日まで頑張れる。

 アパートまで送って貰い、車が遠ざかるのを見送ると、私は自分の部屋へと戻った。
 翌日は三上先生に何か聞かれるかと思ったけれど何も言われず拍子抜けしたけれど、来月の確定申告が終わるまでは気が抜けない。通常業務だってあるのだ。
 数字のミスは許されない仕事だけに、私はいつも以上に気を張って業務をこなし、来月のホワイトデーは一緒に過ごす約束をしたのでその日を楽しみに毎日仕事を頑張った。もちろん毎晩連絡を取り合う事も欠かさなかった。
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