···日本へ帰国


沙織は、絢とも話して
離婚して日本に帰り
日本で出産することに決めた。

絢は、沙織が
「まだ、メイソンの近くにいるのは
辛いから・・・」
と、言うのを聞いて
本当にこのままで
良いのか・・と思ったが・・・

メイソンは、亜美という子と
身体の関係があるわけでは
なさそうだが・・
まだ、身体の関係だけなら
救いがあるが
気持ちを持っていかれては
どうしょうもない・・・・

まだ、きちんと両親に話せないと思い、
絢から姉夫婦に連絡をした。

姉は、泣いていたが・・
義兄が、
「俺達が守らないで、どうする。」
と、言ってくれた。

明日、離婚届けを書いてもらい
絢が出す事にした。

メイソンの両親にも
絢から話をした。

メイソンの母親も泣いていたが
沙織の身体の負担を考えて・・・

まもなく沙織は、八ヶ月になる。

今、動かないと
動けなくなる。
それなら、早い方が良いと
姉夫婦とメイソンの両親と決めた。

その夜、沙織は休みながら
自分の荷物を片付ける

結婚式の写真は、
亜美ちゃんがみたら不愉快になると思い、
全て箱にいれ日本に送る。

沢山は、持ち帰れないので廃棄する。

ほぼ、片付けも終わり
シャワーを浴びて
眠りについた。

ゆっくり眠れた。

お腹の赤ちゃんもわかるのか
良く動いていた。
メイソンは、この胎動を
知ることもない。

和彰といい
メイソンといい
私は、誰からも愛される事はない。
私に何かがあるのだろうか?
悲しみにとらわれるが
この子の為に
しっかしなくては·······
と、思うが·······
二度もあると
気持ちが塞いでしまう。

でも、翌日には、
大使館に行き離婚届けを受け取り
記入して、メイソンに渡す。

(アメリカでは離婚は裁判とかに
なるようですが・・
日本的にします。すみません。)

次の日には
  日本へ帰国する。


メイソンは、順調に快復している
みたいだから
メイソンのご両親と
亜美ちゃんにお願いする。

アンソニーには退職を
お願いした。
アンソニーは、たまらない気持ち
だったが認めるしかなかった。
アンソニーの妻・エレナは
泣いてくれた。

その日は、夕方にメイソンの病室に
向かった。
< コンコン >
メイソンは、眠ったいたが
亜美ちゃんがメイソンのベッドの
横の椅子に腰かけて
メイソンの手を握っていた。

沙織を見て
「あっ・・」と、言ったが
「そのままで、構わないわよ。」
と、沙織は言ってから
「亜美ちゃん。
メイソンが目を覚ましたら
この封筒を渡してほしいの。」
と、言って封筒を渡した。

書いたら、絢に渡して欲しいと
言いたがったが、アンソニーに
伝えて貰う事にした。

メイソンの事は、亜美に任せて
帰宅して絢が迎えにくるのを待つ。

その間に、アンソニーに連絡した。
『忙しいのに、ごめんなさい。』
と、言ってから
『メイソンが寝ていたから
離婚届けを亜美ちゃんに渡したの。
亜美ちゃんは中身をしらないけど。
メイソンが書いたら、叔母に
渡してもらいたいの。
お願いしても大丈夫ですか?』
と、言うと
『カワグチがいたのか?』
『あっ、うん。
メイソンが心配みたいで
手を握ってあげていたわよ
メイソンが大切なんだね。

アンソニー、私、安心して
日本に帰れるわ。』
と、言うとアンソニーは、
苦しげに
『お前・・・・』
と、言ったが、その先は
何も言わなくて
沙織は電話を切った。

絢ちゃんが来て
荷物を積み込み
鍵を閉めて
鍵は、絢ちゃんに渡して貰う。

何から何まで、絢ちゃんに
迷惑をかけてしまい
本当に申し訳わかった。

翌日、絢ちゃんに
空港まで送ってもらい
アメリカを後にした。
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