魔女狩り

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土埃を上げ、国王軍は進軍していた。


荒原は銀の鎧に満たされ、土埃の合間から反射した光がキリク達を刺していた。


多くが歩兵部隊であり、騎兵部隊、弓兵部隊、漆黒の鎧を纏ったマーダー部隊も見て取ることが出来た。


布陣としては、先頭に騎兵中隊、続いて歩兵大隊、その後ろに弓兵大隊…、そういった具合に組まれていた。


騎兵で切り込み、後方からの援護射撃の下、歩兵で雪崩れ込む、理想的な布陣だった。


これだけの戦力差であれば、一瞬で片が付いただろう。


だがしかし、そうさせないことがラウルの果たす役目であった。



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