魔女狩り

-35-


国王軍は大きく動き始めた。


まず、騎兵部隊がラウル達目掛け突撃を開始し、そして、それと同時に歩兵部隊は後方、弓兵部隊は前方に移動を開始するのだった。


これにより、壁を薄くし、それと同時に敵の前線を崩すのが目的だった。


しかし、その間も抵抗軍の攻撃は止まず、弓兵部隊と投石器による攻撃は降り続いていた。







そんな中、キリク達は突撃してくる敵に集中していた。


敵の騎兵がいる間は、敵の矢は射たれて来ない、……当に実力が物を言う接近戦であった。







――接近戦の一人目の犠牲者は、国王軍の若い騎士であった。







ずり落ちていく彼が見た物は国王軍の駆神キリクと…、







その後方に佇む、死んだはずの英雄ラウルの姿だった。











そして…、その若者の名はゼオと言った。



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