魔女狩り

オーランドの民達はただ逃げるしかなかった。


来た道をオーランドへと戻り、民にすら向けられる国王軍の刃を逃れるしかなかった。


殿として残った兵士達も瞬く間に殺され、本隊からの援軍は依然として届かなかった。










一方、その本隊はというと、国王軍本隊との鍔迫り合いを開始していた。


分隊からの伝令は既に届いていたものの、抵抗軍はそちらに回す兵力などなく、目の前の敵にあたるしかなかった。










オーランドの民達は、街へ入ると忙いで街の門を閉ざした。


オーランドは抵抗軍に渡る以前、国王軍の防衛拠点として堅固な門が築かれ、オーランドの民達はそれを逆に利用したのだ。


しかし…、ここで火計が用いられるとは誰も思っていなかった。


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