蜜愛婚~極上御曹司とのお見合い事情~
「……ねえ、真帆。まさか」


 頭を抱えていた私は恐ろしい可能性に思い当たり、はっとして顔を上げた。


「私を惚れさせて、こっぴどく振る作戦とか、あると思う?」

「あのスペックなら難なくできる作戦だろうね。傷つけて会社を辞めるように仕向けるってことでしょ?」

「そう」

「だったらさっさとやっちゃうでしょ」


 じゃあ今の状態はなに?
 あんなに熱くキスしてくれたのに、いきなりやめるなんて生殺しだ。


「……まさか!」

「今度はなに」


〝初めてだろ?〟
 彼はそう言ってやめた。
 それにずっと前に私がバージンだとカミングアウトしたときだって、一気に引いてしまった。


 巷で言われているのは知っている。ハジメテが喜ばれるのは若いうちだけだと。この歳でそんなものを引っ提げた女の相手をするのは、もはや男には罰ゲームみたいなものなのだろうか?


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