蜜愛婚~極上御曹司とのお見合い事情~
「いびきをかくんじゃなかったか?」


 明らかに迷惑そうな声が暗がりから返ってくる。


「それでも気にしないって最初言ってくれたのに」

「…………」

「そ、そんなに大きなベッドだったら入れてくれてもいいじゃない」

「……わかった。来いよ」


 いかにも渋々といった声音と盛大な溜息にかなりへこんだけれど、とりあえずお許しが出たことは前進だ。


「ほら。ここ入れ」


 ベッドの中央に寝ていた彼が左に寄り、私に広いスペースを空けてくれた。
 彼の枕の隣に自分の枕を並べると、その眺めがうれしくて顔がにやけてくる。なんだかんだで彼は受け入れてくれたんだもの。

 満面の笑みでベッドに潜り込んだ私は、しばらく彼の出方を待った。
 私からボールは投げた。
 あとは彼が受け止めて、そして──。


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