通信制の恋
「結、機嫌直して?」


「ふん!直のばーかばーか。」


「罵り方が小学生みたい」


「むきーっ!!」


「今度は猿?」


ああ言えばこう言うというのはこういうことだろう、と思うほど直の返し方にむすっとしていると、いつのまにか私の家に着いていた。


私はまだ怒っていて、無言のまま家に入ろうとした瞬間、直に手を掴まれてグッと引き寄せられた。



「ごめん、無視は苦手って言わなかったっけ?」


「…元カノ事件の時聞いた。」


「元カノ事件って。」


クスクスと笑う直に、私はむすっとして腕から這い出ようとするも直に再びぎゅっと抱き締められてしまった。



「離れたくない。」


「だって、もう私の家…」


「分かってるけど…。もう少しこのままでいさせて。」


「…ん。」


私も落ち着き、大人しく抱き締められていた。


「よし、結の充電完了。」


「また充電不足になったらいつでも貸すよ」


「ふっ、ありがと。じゃあね。」


「うん、送ってくれてありがとう。」


そう言って私が家に入り、直と2人での旅は終わりを告げた。
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