過ぎた時間は違っても
迷惑をかけて、怖がらせていたかもしれないんだと部長に忠告されて初めて気が付いた。例え怖がらせたり迷惑をかけたりするつもりではなかったとしてもそう思わせてしまったのなら謝らなきゃ。

「もし相手がそう思っていたら怖がるだろうから、あの子から話し掛けてくれるまで話し掛けるなよ?」

「でも謝らなきゃ・・・!」

「ダメだ。あの子に申し訳ないと思っているのならあの子の心が落ち着くまでは話しかけちゃダメだ。・・・スポーツは無理強いされてやる物じゃない。そうだろう?」

何も言えなかった。部長の目がいつもより真剣だったという理由もあるけれど、部長に言われた事が正しく思えてならなかったから。
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