過ぎた時間は違っても
準備が出来たから今から自転車専用の道路の入り口へ向かうと彼女から電話が来てすぐ、俺も家を出た。叔母さんに気を付けてと言われたけれど、俺たちが今から向かう自転車専用の道路はちゃんと安全面を考慮しているし土砂崩れで道が塞がる事もない。
叔母さんや父が戻る時に使っていた車道は遠回りで土砂崩れも起きやすく危険だったそうだけど、その事故に巻き込まれないように作られた道路だし心配するほどじゃない気もする。でも、気を付けるだけ損はないか。
油断して事故や災害に巻き込まれる事もあるだろうから。俺一人ならまだしも、今日は唯織もいる。車で移動するよりも短いし、太陽もまだ真上に無い。どんな事があっても夕方までには帰って来られるだろう。だって一、二時間くらいしか掛からないんだから。
待ち合わせ場所に行くと、唯織はまだ着いていなかった。それもそうか。俺の家の方が距離的に近いもんな。気長に待つか。
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